Trinity Tempo -トリニティテンポ- ストーリー



 その2日後。
 この日は日曜日であり、桜映と香蓮は少し遠出をして大きなショッピングモールへ来ていた。
 折角テンションが上がったのに出鼻を挫かれる形になってしまい拗ねていた桜映を香蓮が気分転換にと連れ出したのだ。

「かれんー、まだ買うのー?あたし、疲れたよー」
「ほらほら、がんばって。メンバーの勧誘をいつもお手伝いしてるんだから、今日はさえちーがかれんのお手伝いさんね」
「う~~~。おにー。あくまー」
「聞こえませーん。ほら、次はあの店を見てみようよ」

 終始そんな調子のまま買い物は日が傾くまで続き、2人はベンチに座ってジュースを飲みながら休憩をしていた。

「ふー。色々回ったね~」
「香蓮、元気すぎだよぉ……。運動が苦手って絶対嘘だよー」

 疲れたと言いながらも、晴れやかな顔の桜映に対して、香蓮は微笑みながら尋ねた。

「ふふふ。少しは気分転換になった?」
「香蓮ったら、気にしすぎだよ。あたし、別に落ち込んでたわけじゃないよ?ちょっとガッカリしちゃっただけで」
「なら、今朝はどうして買い物に行きたがらなかったの?」

 香蓮がわざとらしく頬を膨らませたのを見て、桜映は頭を掻きながら言葉を返した。

「いや、あれはその。ちょっと、気が乗らなかっただけと言うか。ハハハ……」
「かれんだって、落ち込んでない事はわかってるよ?ただ、最近ずっと勧誘ばっかりで、なんだかさえちー疲れてるみたいだったから。気分転換も必要かなって」
「う~ん。やっぱり香蓮には敵わないなー」
「ずっと一緒にいたんだもん。それくらいわかるよ。さえちーだって、逆の立場だったらかれんと同じことをしてくれるでしょ?」
「それは勿論」
「そういうことだよ」
「うん……。香蓮、ありがとうね」
「どういたしまして」

 話も一段落して、2人がそろそろ帰ろうとベンチから腰を上げると、普段は様々な店のCMが流れているショッピングモール近くの巨大街頭モニターに、それまでとは異なる映像が流れ始めた。
 その映像が彼女達――獅子王大学付属高等学校ダンスチーム<蒼牙>のPVだと分かった瞬間、道行く人々の大半が歩みを止めてモニターに釘付けになっていた。
 それは桜映と香蓮にとっても例外ではなく、2人もその場でモニターに熱い視線を注いだ。

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