「皆様、本部より緊急任務が届きましたピヨ」 | ||
「緊急任務?なんだ!事件か!」 | ||
「いえ、今回の任務は…”九州の観光案内をしろ”というものですピヨね」 | ||
「観光案内?」 | ||
「まさにボクたちにぴったりな任務ですね!」 | ||
「こういう仕事ならいつでも大歓迎だぞ!」 | ||
「あー佐賀はもっとアピールしないといけないもんなー」 | ||
「翠…それ、何気にひどい…」 | ||
「孝紫くんは食べ物の話ばかりしないように気をつけて下さいね」 | ||
「む…大丈夫だ」 | ||
「で、誰から紹介するんだ?」 | ||
「実はワタクシがあみだくじを作ってきましたピヨ」 |
「わぁ~あみだくじ!楽しそうです!」 | ||
「あみだくじですか。いいんじゃないですか」 | ||
「えーーーー!!!なんでそんな地味な方法で決めるんだよー!」 | ||
「地味じゃないじゃん。いーじゃんあみだくじ」 | ||
「あみだくじ…俺は好きだがな…」 | ||
「あみだくじでいいだろう。さっさと決めろ」 | ||
「あみだくじ楽しいですよ~やりましょうよー翠せーんーぱーいー!」 | ||
「ええぇぇぇぇみんなあみだくじ賛成なんだ…」 | ||
「それでは皆様、自分のお名前をこれに記入して下さいピヨ」 |
「皆書けたみたいだな」 | ||
「おや?翠くん何をしているんです?」 | ||
「んーーっと…はいできた!線足してやったぜー!」 | ||
「あ!翠先輩ずるい!ボクも線足したかった―!」 | ||
「まったく翠は何をくだらないことをしているんだ」 | ||
「え…あおい冷たい」 | ||
「葵くんはいつもあんな感じでしょう。貸して下さい。僕がくじの線をなぞりますね」 |
「出来ましたよーそれでは結果発表ですね」 | ||
「どきどき」 | ||
「ドキドキ」 | ||
「どきどき」 | ||
「では黒ノ介くん、発表をお願いします」 | ||
「え?俺なのか…まあいいや…じゃあ、結果発表するぞ」 | ||
「1番・葵 2番・孝紫 3番・橙矢 4番・琥珀 5番・翠 6番・俺 7番・紅輔 以上だ」 |
「葵が1番か…よかったな」 | ||
「よかったかどうかは分からんが与えられた任務には全力で取り組むつもりだ」 | ||
「おお…葵が本気だ…」 | ||
「なんだ。私がいつも本気ではないような言いようだな」 | ||
「あーごめんごめん!そういうつもりじゃないんだって! ところで俺…最後って…」 |
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「おや?たまにはいいじゃないですか。 最後っていうのも悪くないと思いますよ」 |
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「残りものには福がある、と言うしな」 | ||
「琥珀くんも孝紫くんもフォローになってない」 | ||
「まあいいじゃないか。それじゃあ葵から頼むぞー。 その次は孝紫だからな。きちんと観光案内してくれよ?」 |
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「ああ。大丈夫だ」 | ||
「それでは私は先に失礼する。色々と準備があるのでな」 | ||
「じゃあ俺も行くぞ。また後でな」 | ||
「葵先輩、孝紫先輩、頑張って下さいねー!」 | ||
「あれ?橙矢は3番目だろ?行かなくていいのか?」 | ||
「はっ!そうでした!それじゃ、ボクも行ってきまーす!」 | ||
「皆さん気をつけて行ってくるんですよー! それでは、僕たちはお茶でもしましょうか」 |
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「え!おやつ?おやつ?」 | ||
「そうだな。当分出番もないだろうしな」 | ||
「オレたちはのんびり待つとするかー」 |